山形の地酒に魅せられて 佐野洋一さん(山形県鶴岡市)

2013/01/09

v佐野屋

 鶴岡市内に5年前にオープンした『佐野屋』は、山形の地酒を専門に扱う珍しい酒店だ。店主の佐野洋一さんは、利き酒師であるのと同時に、利き酒師を育成する立場の日本酒学講師の資格も持つ、いわば〝日本酒の伝道師"的な存在。6年に1回開催される『世界利き酒師コンクール』の日本代表ファイナリスト経験者でもある。佐野さんが山形の日本酒に情熱を傾けるようになったのには理由がある。

「やまがたの地酒 佐野屋」佐野洋一さん  
「やまがたの地酒 佐野屋」佐野洋一さん

「父の代から始めた酒屋を手伝うようになり、ある時、地元の羽根田酒造の『羽前白梅』という日本酒に出会い、その味わいに感動しました。同時に、なぜ今まで知らなかったのかと自責の念にかられ、地元の酒蔵めぐりを始めました。そして、どの酒蔵にも『地元にはわかる人がいない』という理由から、地元に出回ることのない稀少な銘柄が数多く存在する現実を知りました。山形の日本海側沿岸に限って言うと、40代の若手杜氏さんが活躍しているのが特徴で、いわゆる超大手の酒蔵は存在せず、どれだけ手間をかけてクオリティの高いお酒が作れるかという、少量高品質の酒づくりにこだわっています。『地酒を地元で売る』という私の想いに賛同し、協力してくれる酒蔵がだんだん増えてきました」。
 さらに佐野さんは、日本酒を飲む人の裾野を広げようと、日本酒のセミナーや講演活動にも精力的に取り組んでいる。「かつて晩酌と言えば日本酒が当たり前だった時代がありました。今では晩酌に日本酒をたしなんでいるという人は100人中、2~3人程度。まずは日本酒に対するマイナスイメージを払拭してもらうよう心がけています」。
 日本酒作りは、形態を大きく変えることなく500年続いてきたという意味で、国内でも類をみない産業と言える。「山形の地酒の地元消費を浸透させ、安定した経済基盤のもと、都市の一過性のブームに左右されることのない地方発信の流れを創出したい」と語る佐野さんの情熱は尽きない。

地酒について丁寧な解説が書かれたPOP
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1週間同じ陳列が続くことのない、一期一会の地酒がずらり
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日本酒文化振興への貢献が垣間みられる賞状の数々
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やまがたの地酒 佐野屋【問】:0235-24-7427


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